MTDLP(生活行為向上マネジメント)

作業療法を見える化するツール

1、『インテーク面接』
①生活行為聞き取りシートを用いて、対象者や家族が望む生活行為の聞き取りを行う。(うまく言語化できない場合は興味関心チェックシートを利用する)

2、『生活行為アセスメント』:
①聞き取りによって明らかになった「本人のしたい生活行為」についての「制限している因子」をICFに基づき評価する。
②評価結果をもとに対象者や家族と再度相談し、「解決すべき課題と優先順位についての合意形成」を図る。
③合意された生活行為の自己評価を「実行度、満足度」を10点満点で聞き取る。

3、『生活行為向上プラン』:
①生活行為ができるための支援計画を立案する。介入プログラムは基本プログラム(心身機能アプローチ)応用アプローチ(活動と参加に関する模擬的アプローチ)、社会適応プログラム(実際の環境における適応的アプローチと環境調整)に分け、作業療法士と本人、家族、他の支援者との分担関係を明確にする。

4、『介入』
5、『再評価、見直し』
6、『終了、課題の申し送り』

一般パンフレットhttps://www.jaot.or.jp/files/page/wp-content/uploads/2014/12/panflet.pdf
パンフレット、興味関心シート:https://www.jaot.or.jp/files/page/wp-content/uploads/2014/12/MTDLP-panf2.pdf

認知症患者へのアプローチ

残存機能能力の維持向上
日常生活リズムの構築
廃用予防
環境調整
活動性の維持、向上
本人とご家族の休養
情緒の安定
BPSDの軽減など

特定16疾患

継続しての介護が必要になってきやすい状態になってしまう
1、がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に     至ったと判断したものに限る。)
2、関節リウマチ
3、筋萎縮性側索硬化症
4、後縦靱帯骨化症
5、骨折を伴う骨粗鬆症
6、初老期における認知症
7、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病【パーキンソン病関連疾患】
8、脊髄小脳変性症
9、脊柱管狭窄症
10、早老症
11、多系統萎縮症
12、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13、脳血管疾患
14、閉塞性動脈硬化症
15、慢性閉塞性肺疾患
16、両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

COPM(カナダ作業遂行モデル)

クライエント、治療者にとって遂行度、満足度、実行度を可視化

作業療法士の「自己の治療的活用」

より適切で積極的なプラシボ効果(同じものを提供する場合でも、提供の仕方で作用が異なること)の利用とも言えるもので、特に精神科領域では他の専門職種と違い、作業をともに行う共有体験を通して働きかけるという関係上、作業療法士の知識や技術に加え、個人的要素が大きく影響する。

新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)

2025年に向けて、「認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らすことができる社会の実現」

【7つの柱】
1、認知症への理解を深めるための普及、啓発の推進
2、認知症の容態に応じた適時、適切な医療、介護などの提供
3、若年生認知症施策の強化
4、認知症の人の介護者への支援
5、認知症の人を含む高齢者に優しい地域作りの推進
6、認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデルなどの研究開発およびその成果の普及の推進
7、認知症の人やその家族の視点の重視

作業療法士(OT:Occupational therapist)ってどんな仕事?

「その人らしい生活」を支援する仕事です

作業療法士の「作業」とは、食べたり入浴したり、家事や仕事、趣味活動など人が関わるすべての諸活動のことを指します。病気やけが、心の病、認知症など、様々な要因でその人らしい「作業」が行えなくなったとき「作業」に焦点を当てて治療を行います。また「作業」を通じて諸活動に参加できるように援助します。

職務経歴について

1年目:精神科病院の「身体合併症病棟」に就職。
業務内容:集団活動、個別評価

2年目:系列施設の「デイケア」へ異動
業務内容:個別身体機能訓練、個別評価、(集団レク)

3年目:系列施設の「老人保健施設」へ異動
業務内容:個別身体機能訓練

精神科病院の身体合併症病棟について

【どんな人がいる?】
寝たきり度:ランクC・D
慢性期統合失調症、認知症などを患った方が多い
病院生活が長く続き、自宅での生活が困難な方が多い。

【どんなことをやっていたの?】
作業療法目標:心身機能の維持、改善、生活リズムの安定
集団レク:風船突き対決、歌活動、リラクレーション、認知機能訓練など

寝たきり度(障害高齢者の自立度)

【ランクJ (生活自立)】
何らかの障害などを有するが、日常生活はほぼ自立。独力で外出可能
1、交通機関を利用して外出する。
2、隣近所なら外出する。

【ランクA (準寝たきり)】
屋内の生活が概ね自立。介助なしでは外出しない。
1、介助により外出。日中はほとんど離床。
2、外出頻度が少なく、日中は寝たり起きたり。

【ランクB (寝たきり、座位保持レベル)】
屋内の生活に介助が必要。ベッド上の生活が主。座位保持可能。
1、車椅子に移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う。
2、介助により車椅子に移乗する。

【ランクC (寝たきり、寝返りレベル)】
ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいて介助を要する。
1、寝返り可能
2、寝返り不可能

福祉住環境コーディネーター2級を持っています。

医療、福祉、建築の知識を活かし、高齢者や障害者が住みやすい環境を提案するアドバイザー。2級は住宅改修費支給に必要な理由書の作成が可能。

集団レクが好きなんです!!!

大きな声が出せるから楽しい。
集団だからこそ、成り立つことができて楽しい。
普段と違う場面が見れて楽しい。
次はどんなことをしようかなって考えることが楽しい。
色々な笑い声が聞こえるから楽しい。

「集団レクって苦手、何をすれば良いか分からない」っていう声をデイケア時代によく聞きました。1年目で精神科に配属された時に自分もよく分からないから悩みました。最初はまず聞いてもらえることを目標にしてみました。自分が配属された病棟は身体障害合併症の精神科病棟です。寝たきりの患者様が多いのですが、次第にくすっと笑ってくれたり、風船突きの時に元気よく打ち返したりする姿を見て、元気をもらったことをよく覚えています。

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